The world of delusion(妄想世界)

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*Edit
   

BL系

素直になれなくて

 
僕、滝川光太郎には忘れられない男性(ひと)がいつもいた

2年前

「なあ、俺の飯は?」
「えーっ。食べてこなかったのかよ?てっきり食べてくると思ったから
 外で食べてきちゃったよ」
「でも、なんかあんだろっ? 冷蔵庫ん中に」
「いやっ、悪い。明日買い出ししようと思ってたからめぼしいものは
 これといってないんだ」
「なんで何にもないねん ちょこっとしたもんでも買うとけや」


関西出身の彼 宮田俊二は、普段喋る時、関西訛りになる。
僕も忙しかったこともあり、なにも連絡がなかったので
てっきり仕事仲間と食事をしてくるものだと思ってた。
それが、食べる時間もないくらい必死にガンバって仕事を
こなしていたという。

電話1本かけてくれていれれば、頑張ってる彼に精のつくものを
作ることくらい僕にはなんてことなかった

しかし、今夜の彼はご機嫌が良くない様子
だからってあんな言い方しなくてもいいと僕は思う
僕はキミの召使いじゃないんだっ
だから、僕はこんな言い方しか出来なかった

「わかったよ まだスーパー開いてるから、なんか買って来て作るよ」
「もう   ええわっ   風呂入って 寝る」

下積み時代を長かった彼は、やっと華やかな世界で脚光を浴び
一躍注目を浴びるようになった
そのせいで、目一杯仕事が入り、来るもの拒まず
仕事を断る事をしない彼は自分で自分を追いつめているように見えた

僕は、彼が少しでも安らげるような空間を作ってるはずだった
だが、たまに些細なことで口喧嘩することが増えてきていたように
感じていた

さっ、彼が風呂に入ってる間に消化のいいものでも
温かいもので作って ご機嫌なおしてもらわないとなっ
他の人に迷惑かける訳にいかないし

僕は、こっそりとスーパーまで買い物に出掛けた

まだこの頃は、これでどうにか収まってた
ところが、ある時期を過ぎた辺りから、お互いの仕事が忙しくなって
すれ違いの生活が続いていた。
そのおかげでまた、口ケンカが絶えなくなり、話し合いの結果、
しばらく距離を置く事になった。
別に嫌いになって別れた訳ではないけど、
自分の仕事が忙しくなりプライベートにまで余裕がなくなってた。
そして、いつの間にか彼の事も......    消えていた。

そんな僕たちが、まさかこのパーテイーで偶然に会うとは思っても居なかった

「あっ しゅっ、俊二」
「こう、光太郎? 元気だったか?」
「あっ、ああ」

たったこれだけの会話なのに、二人の距離は一気に縮んだように感じた。
きっと必死に仕事に取り組んでいたんだろう。
彼は少し痩せたように見えた。

(でも….     相変わらず、いい男だな~)

「あのさー」
「うん」
「お前..... 」

彼の言いたい事が判ったような気がしてた。
昔っから、こちらから話を振らないと、まともな会話が成立しなかった

「居ないよっ。 キミ以上の男って、そうそう見つからないから」
「えっ」
「それ聞きたかったんだろっ?」
「べっ、別に  そんなこと」
「違う?」
「……. 違わ… ねーけど」

彼との距離を置いてから、女性とも付き合ってみたが、
どうにもこうにもしっくりとこない違和感を感じていて
やはり僕は...... 女性とは付き合えないんだとそのとき確信した
その後は.... 特定の彼氏を作らなかったわけではなかった
別に彼氏が居なくても何の不便も感じなかったのが事実だった
だからといって、気になる男性が居なかった訳ではなかったけど

ほんの数ヶ月前、僕は教育係を任されていた
新人ながらもなかなかやり手の男性社員 桂木真一郎
桂木は、新人といっても中途採用だったので、あまり手のかかる奴ではなかった

「先輩って、まるっと女性の気配無いっすよね」
「はあ? オマエ何言ってんの? バカな事言ってないで、
 早くこれやっちまえよっ 俺、一緒に残されるのやだかんな」

桂木の教育係を任された僕は、とにかく彼を一人前営業マンにすることだけを
考えて、いろいろと教えこんできた。
そのかいあって、今では科の中では常にトップを走る営業マンになっていた
今日のパーテイーも彼と同伴だった

「そっちは相変わらず忙しそうだね。身体.....  ムリしてんじゃないのか?
 昔っから、ムチャするとすぐお腹にきてたから....
 ゴメン、余計なお世話だったよな」
「たまにな.....      まだ腹壊すんだよ 
 そうすっとオマエを思い出す
 なんで俺たち離れたんだろうな...」
「そんなの決まってるじゃないかっ オマエには輝く未来があった
 華やかな世界があった その中で光り輝くオマエを俺は独占しちゃ...
 いけないんだよ ちょっとしたウワサがオマエをダメにすることくらい
 俺には判ってた だから...」


俊二の言葉を遮るように桂木が声を掛けてきた

「先輩、こんなとこに居たんっすか? 探しましたよ」
「桂木」
「あっちで部長が呼んでますけど」
「そっか  じゃあ、俊二 またな」
「ああ オマエに会えてよかったよ」

「先輩 宮田俊二と知り合いだったんすか?」
「えっ、 まあな」
「いっすよね あの人 なんかこう男の色気を感じるようで 
 女でなくても俺、惚れそうですもん」

そう俊二との初めて出逢った時がそうだった。
忘れられないあの目に僕は惚れたんだ 手放しちゃいけなかったんだ
もう2度と会えなくなるかもしれない 
ちゃんと僕は気持ちを伝えていただろうか 彼任せでいなかっただろうか
今だったら、ちゃんと言えるような気がする 
きっとこうやって再会させてくれたのは、神様のご褒美なのかもしれない
今まで必死にガンバってきた僕への
だったらこのチャンスを逃しては行けないんだ 
チャンスを運命に返るのは自分自身なんだ

「先輩?」
「悪い桂木 部長にはオマエから上手く言っておいてくれ
 俺は..... 」
「宮田さんですよね 先輩の本当に忘れられない人って」
「桂木....」
「俺、判ってました 先輩は女性を愛せない人だって
 俺、昔っからそっち系の人に声掛けられてて、なんていうか...
 判るんですよ そっち方面の人かどうかって
 先輩、隠してるみたいですけど 俺には判っちゃってたんで
 行ってください 
 このままだと先輩、後悔しちゃいますよ」
「悪い、 感謝する」
「先輩!! このツケは高いっすよ」

桂木に背中を押されて、会場から飛び出した僕は俊二を必死に探した

(俊二、俊二 ゴメン
 やっぱ俺、オマエのこと忘れられない オマエのことが好きだ)

突然、僕は腕を掴まれて、エレベータの中に吸い込まれた
気づけば、俊二の腕の中だった。

「そんなに大声で呼ばれたら、見つかるだろうが」
「誰に?」
「アホかっ オマエは」
「どうせ アホだよ 俺は
 悪かったな アホで  んんっ」

俊二の唇が会話を遮るように重なってきた

「アホやけど そこがまた可愛いで オマエは」
「俊.....二」
「ヤバいっ このままじゃ ガマンできねー」
「ガマン..... することないじゃないかっ 僕だって」
「ほんまやな キスしただけで オマエの勃ってきよる」
「なあ.....ここで……………….. する?」
「アホかっ、 出来る訳ないやろっ こんなとこで」

僕はこんなにも大胆なことが言えたんだ
違う、俊二にもう1度会えたから大胆なことも言えてしまうんだ

僕は俊二が泊まってる部屋まで腕を引かれた
部屋のドアが閉まると同時に俊二は後ろから僕を抱きしめて

「もう どこにもいくなっ 離さへん ずっと俺の傍にいろ」
「俊二」
「返事は?」

僕は返事の替わりに、唇を塞いだ 

「......... これが返事  いいかな」
「バーカ こんないい返事もろうたことあらへん」
「俊二」
「光太郎.....」
「んんっ.......  っああー しゅ........んじ..」
「ここやったな オマエが感じるとこは」
「......だっ、ダメ.. そっ、そこは 」
「なにが ダメなん? こんなに堅くしとるくせに」
「しゅ...ん.じ  ベ.....ド お....ねがい ここじゃ」
「しゃーないな お姫さんの言う事聞いとかな 後が困る」

俊二は僕の身体を軽々と抱き抱え、そのままベッドになだれ込んだ

「.あああ..........」
「あいかわらず反応はええな オマエのこの乳首は」
「...ん...っっ.......」
「ガマンせんでもええ  オマエの声が聞きたいんや」
「しゅん..じ だ....め がまん..できない」
「ええで 達っても 何度でもイカしたる」
「ああああ.........あああああ」

俊二を迎え入れるまえに僕は達してしまった

「ごめん」
「なに謝ってる 
 またこうしてオマエと一緒におれるほうが俺は嬉しいのに」

俊二はちょっと照れくさそうに、僕の手を握りながら言ってくれた
僕はこの手をもう2度離さない

「俊二」
「だから、今夜は...」
「いっぱい しよっ」

そして僕たちは離れていた時間を取り戻すかのように、お互いを求め合った

「こう....たろう.. オマエの中 熱い」
「しゅん...じ ああ.......いいいっ... もっと.. ついて」
「こう.....か」
「.......っんん......あああ......いいよ」
「あかん 引きちぎれそうや  オマエの気持ちよすぎ」
「.....っだ........あああ.......もう.... 」
「俺も .....だめだ.. もたん いいか 」
「ああ.......ああああ............」


何もかもが夢だったように感じだ
目が覚めるとそこに俊二はいなかった.....

「俊二? 俊二!!」
「なに子供みたいな泣き声で呼んでんだよ
 ほれっ水」
「俊二....」
「いなくなったと思った? 
 バッカだな もう2度とこの手を離さないって決めたのに」
「だって.......」
「来週、こっちに戻ってくる またオマエの部屋で一緒に住もう
 いいなっ」
「えっ、でも....」
「なに? なにか不満がある訳?」
「オマエと一緒だったら...... ちょっと狭いかも」
「んだよ、 俺が太ったっていうのかよ」
「違うよ 俊二の荷物が 昔より増えてるんだろっ
 だから、今の僕の部屋じゃ収まりきれないよ」
「じゃっ、新しく部屋 借りるか なっ、そうしよう」
「いいのか?」
「ああー オマエがいてくれれば俺は安心して仕事できるしな」
「あのなー 僕はオマエの家政婦じゃないって」
「知ってるよ 家政婦じゃないって  お嫁さんだろっ」
「.....................」


こうして、僕はまた俊二と一緒に来週から住み始めるのでした
2年前と同じように 全てを1から始めるんだ


「ところで俊二」
「なに?」
「僕が傍に居てもええけど、僕の仕事のジャマだけはせんといてね」
「はあ?」
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